事故で寝たきりになった先輩の頼み事

俺は今、先輩の家で、先輩の奥さんと夫婦同様に暮らしている。
事の発端は3年前、先輩に呼ばれてこう言われたこと。

「満、智子を抱いてくれないか」

俺は先輩が冗談で、ただ服の上から抱き締めることだと思い、「えっ、いいんですか?」と言った。

「ああ、智子とセックスして欲しい。智子も了解済みだ」

先輩はそう言って俯いてしまった。

当時、俺は28歳。
智子さんは33歳、先輩は38歳。
結婚して9年、子供はいなかったが、俺の目から見てもとても仲がいい理想の夫婦だった。

もともとは高校時代、俺がクラブで野球をやっていて、先輩が社会人になっても俺たち後輩のために教えに来てくれていた。
当時、先輩は結婚前で智子さんと付き合っているときだったが、面倒見のいい先輩はよく俺だけをデート中の席に呼んでくれて、ご馳走までしてくれた。
それは先輩と智子さんが結婚してからも続き、新婚の自宅に呼んでくれては智子さんの手料理をご馳走になった。
しかし、そんな時、先輩が交通事故で脊髄を損傷して、寝たきりになってしまった。
先輩35歳、智子さん30歳。
俺が25歳の時のことだ。

「俺はもう智子を3年も抱いていない。これからも抱くことは出来ないだろう。最近、智子に男ができたようだ。智子は何も言わないが俺には分かる。どこの誰だか知らない男に智子を取られるくらいなら、満、お前に智子を抱いて欲しい。俺はもうすぐ死ぬ。寝たきりの上に癌が見つかって最近は体調も悪い。俺が生きている間だけでもいい。智子の幸せな顔を見ていたいんだ」

そんな話を病院の部屋でしていると、扉の陰で智子さんがすすり泣いていた。

「先輩、ちょっと待ってください」

「もう時間がないんだ」

「智子さんと、智子さんと話をさせてください」

俺はそう言うのが精一杯だった。
3日後、俺は智子さんを呼び出して問い詰めた。

「先輩が言っていた男って誰ですか?」

最初は口をつぐんでいたが、智子さんが話し始めた。

「パート先の店長。でも誤解しないで。数回食事に誘われて世間話をした程度なの」

「じゃあどうしてそう先輩に言わないんですか?」

「どうしてかな。今の主人を見ているのが辛いの。ベッドの上で寝たきりになっている主人が。私だって女なの。女と見てくれる店長と食事に行くのってそんなに悪いこと?だったら満君と2人きりで話をしていることも悪いことなのよね」

「・・・」

「でもね、満君がこうして私を呼び出してくれるのが嬉しかった。こんなこと初めてでしょ。主人に最初、『満君に抱かれないか?』と言われたときはびっくりしたけど、私、満君ならいいと思ったわ。だって主人が一番信頼している人だもの。主人、あと半年くらいって言われているの。お願い、それまで主人の言う通りしてあげて・・・」

そう言われると俺は何も言えなかった。

俺と智子さんは夜の繁華街を歩いていた。
どこをどう通ったか分からないが、気がつくとホテル街に入っていた。
智子さんは俺の左腕を握り、肩に頭を預けていた。

「どうする?入る?それともまだ女の私に言わせる?」

智子さんに言われたと言うより、半ば智子さんに背中を押されるように2人はラブホテルに入った。
もちろん数ヶ月前までは彼女だっていたし、ラブホテルも初めてではなかった。
でも、まさか一番信頼している先輩の奥さんと来るなんて・・・。

俺がソファに座っていると智子さんが淡々と準備をはじめている。
お風呂にお湯を溜め、バスタオルやガウンを洗面台に用意する。

「先にお風呂に入って」

それでも俺が黙って座っていると・・・。

「ここまで来て何もしないで帰るつもり。私もドキドキしているの。これ以上私に恥をかかさないで」

そこまで言われると俺も立ち上がった。
風呂に入り、体の隅々まで洗っていると智子さんが裸で入ってきた。
均整の取れた白い体が目に飛び込んできた。
智子さんは俺のタオルを取ると、「洗ってあげる」と言って俺に背中に回って洗い出した。
目の前にある鏡に俺の背中を洗っている智子さんの姿が映っていたが、俺は見ないようにしていた。

「はい、今度は前。こっちを向いて」

「えっ、いいですよ。自分で洗いますから」

「なに言っているの。ここまで来て」

そう言われると俺は何も言えなくて、智子さんの方を向いた。

「まあ、立派な物を持っているじゃない」

智子さんはそう言うと俺の首から胸、お腹とそして硬くなったペニスを丁寧に洗ってくれた。

「まあ、これって私を女と見てくれているのよね。嬉しいわ。正直言うとね、主人と初めてラブホテルに入ったときは散々だったの。2人ともドキドキして結局ホテルでは何もできなくて、主人の汚いアパートで結ばれたの。私ったら何を言っているのかしら。いいわよね。主人公認で付き合っているんだから。はい、立って」

俺が立ち上がるとシャワーで体中の石鹸を洗い流してくれた。
そして俺の前に跪くと硬く大きくなったペニスを咥えてくれた。

「ああ、智子さん・・・」

まさか智子さんがそこまでやってくれるとは思っていなかった。
しかしそれはほんの数秒で、「この続きはベッドの上で」と、自分の体を洗い始めた。

風呂から出てソファに座っていると、智子さんがガウンを着て風呂から出てきた。
そしてさっさとベッドに入ってしまった。
俺がじっとしていると、「ずっとそこにいるつもり?」と言われ、俺もベッドに行った。
部屋を暗くして、しばらく2人で並んで天井を見ていた。
すると智子さんが俺の胸に頭を寄せて、「抱いて」と言ってきた。
俺は智子さんを抱き寄せ、キスをしながら智子さんに覆いかぶさった。
そして智子さんのガウンを取り、自分も裸になると智子さんの体中に愛撫を始めた。
白いすべすべした肌、張りのある胸、括れた腰、柔らかいお腹・・・。
俺の一つ一つの愛撫に智子さんは悩ましい声を出した。

智子さんの一番大事な部分な股間を舐めていると・・・。

「ああ、いい、満君いいわ、ああ、いい、いいわ」

と、俺の頭を自分の股間を押し付けはじめる。

いよいよ智子さんと一つになるときが来た。
枕元の上にあるコンドームを取ろうと手を伸ばすと・・・。

「いいの、今日は安全日だし、主人公認だから。それに初めて満君が私の中に入ってくるんですもの」

俺は智子さんをきつく抱き締めると、激しいキスをして、ゆっくりと中に入っていった。